『あなたの右うで』 50歳〜60歳の転職・再就職を成功に導くブログ

年間200人以上の採用面接を行った実績から、50歳以上の転職・再就職を成功に導く専門家。『あなたの右うで』

50歳〜60歳の仕事探しに必要な「リサーチ」とは?(1)

こんにちは。

 

あなたの仕事探しを成功に導く「あなたの右うで」、足立和明(あだち かずあき)です。

 

今日は、私やあなたのような「ベテラン中高年」が転職・再就職する際に必要なリサーチについてお話ししたいと思います。

 

以前のブログで、リサーチには次の二つがあることをお話しました。

  • アウトサイド・リサーチ:外部環境(経済動向や人材サービ業界とう)の調査
  • インサイド・リサーチ:自分のスキル・資産(保有スキル、専門性等)の棚卸 

まず大切なのは、「アウトサイド・リサーチ」です。

 

<アウトサイド・リサーチ>

 

これににはさらに、以下の二つの点に焦点を当てる必要があります。

  1. あなたが転職しようとする企業や業界の動向
  2. 転職を支援してくれる人材サービス業界の動向

 

1.業界や企業の動向

まずは、あなたが転職しようする企業や業界の動向ですが、これらの情報はニュースサイトや新聞、テレビ、経済雑誌等で入手できますようね。

 

  • 東芝問題
  • 自動車業界(自動運転、電気自動車など)
  • AI、ビッグデータ(単純作業はAIに取って代わられる?)

 

ちょっと変わった視点では、

 

  • 人手不足(少子高齢化)
  • 有効求人倍率が1.48?
  • 労働時間問題(電通問題?)
  • 年金問題、老後不安

 

などなど。

 

どうやら最近の動向を総括すると、「 産業界では、車の自動運転やAIなどの話題が目立つ」、「人手不足で、売り手市場のようだ」といったところでしょうか?

 

急速な未来技術の進展と少子高齢化といった深刻な社会問題が合間って、益々先行き不透明なイメージが拡大していると言えます。

 

しかし、「少子高齢化」で「人手不足」という条件が揃っているのですから、あなたや私のような中高年も引く手数多、まさに「中高年世代の売り手市場」と思いたいのですが、中なそのような楽観的な状況ではないようです。

 

私は日々、中高年(50歳代〜60歳代前半)の方々の採用面接を行なっているのですが、「転職活動は厳しい!」と、次のような声が上がっています。

  • 転職サイトから送られてくる情報は、職務経歴の単純なキーワードでマッチングしている為、自分の希望にマッチする案件は少ない
  • リクルートやマイナビといった大手の転職サイトに登録すると、多くのスカウト情報が飛び込んでくるが、実際に応募書類を送ると、殆どが書類審査でNGとなる
  • 自分の経験した業種・職種で活躍したいと思っても、ほとんどの場合は年齢で弾かれ、仮に話が進んだとしても希望の職務には就けない
  • 警備やマンション管理等のアルバイト契約の仕事すら競争が激しい

 

 

単純に転職サイトに登録して待つだけでは、希望の仕事に出会うことは厳しいようです。

少子高齢化・人手不足を背景に、「人材サービス業界」花盛りですが、うまく人材サービスを利用する必要があるようです。

 

2.人材サービス業界の動向
私は毎朝電車で通勤しておりまして、だいたいいつもドア近くの定位置に乗っています。
視線は、外の風景を見たり車内を見たりなのですが、最近特に気付くことがあります。
 
ドアの狭いスペースに小さな広告があるのですが、転職を中心とした人材サービスの広告が、なんと多い事!
 
リクルートやマイナビといった日本ではおなじみの会社に加えて、エンなどの外資系のものや新設の中堅エージェントなどなど。
 
日本では、リクルートやマイナビなどの大手が市場を凌駕していて、今更入り込む余地などないかと思いきや、外資が参入してきたり新たな創業があったりと、人材サービス業界は活況のようですね。
 
私は、人材採用を担当しているのですが、毎日のように人材サービス会社から営業の電話があり、時にはNOアポで訪問してくる場合もあります。
 
「とにかく名刺交換だけでも」と、結構強引な営業ですが、よほど激しい競争になっているようです。
 
このような状況からみて、人材サービス業界というのは相当活況なようなのですが、それもそのはず、有効求人倍率は1.48、まさに売り手市場なのです。
特に、「転職市場」においては、より好条件の仕事を求める応募者と、即戦力を求める企業の双方のニーズがマッチし、
 
・応募者の立場からすると、より取り見取りで応募できる
・採用者の立場からすると、なかなか応募してもらえない
 
といった、状況なのです。
 
まさに応募者にとってとても有利な環境に見えるのですが、ここ浮かれてしまってはいけません。
 
わたしは、このような市場を創り出している一つ立役者は、「人材サービス業界」そのものなのではないかと感じることがあります。
 
テレビCMなどでも、必要以上に転職をあおっているかのようにもみえますよね。
 
それもそのはず。
人材サービス業界は、主に「人材派遣」、「人材紹介」、「人材広告」、「業務請負」といったビジネス分野があり、ここに多くの企業が群がっています。
特に広告業界などは、すごいですよね。まさに、私が毎朝電車でみる広告やテレビCMなどもここに入るのでしょうが、広告代理店などもかなり潤っているようです。
 
そしてこの市場規模は、なんと「8兆円」。
これは、介護サービスや電子部品・デバイス市場をも超える規模なのです。
 
有料人材紹介サービスを利用して人材を採用した場合、採用企業が人材サービス会社に支払う「成功報酬」は、なんと年収の30%〜35%が相場。
採用した人材の年収が600万円の場合には、約180万円もの報酬が支払われるのです。
 
私たちが働いて生み出す商品や生産の市場規模よりも、私たち自身が流動化して生まれる市場の方が大きいのですから、なんとも秒な感じです。
 
まさに、「私やあなた自身が商品」なのです。
 
しかし、あなたはこんな企業の「食い物」なってしまってはいけません。
自分自身の「価値」を認識し、自分自身が満足できる仕事、働き方を求めて転職活動するべきなのです。
 
そう、決して人材サービスエージェントの「都合のいい転職」をさせられないように、です。
 
その為には、人材サービス業界の仕組みやサービス内容を詳しく理解し、あなたの希望に沿ったサービスを提供してくれる人材エージェントを活用することが必要です。
 
そのためどうするのかについて、引き続き考えてきましょう。